英語学習は継続が大事!飽きやすい子どもが続けられる4つのコツ

「英語学習は継続が大事」とよく聞くものの、子どもがすぐに飽きてしまい、どう続ければいいのか悩んでいませんか?

最初は「やりたい!」と言っていたのに、すぐに「やっぱりやりたくない」と言い出し、気分に振り回されてしまうこともあるでしょう。

この記事では、飽きやすい子どもでも楽しく英語学習を続けられるコツをお伝えします。

目次

日本人が英語を習得するには最低でも「2,500時間」必要

日本人が英語を習得するには、最低でも2,500時間程度必要だと言われています。(稲垣俊史著『How Long Does It Take for Japanese Speakers to Learn English?』より)

ここで言う日本人とは母語が日本語で、日本で生活している人を指します。

2,500時間というと毎日1時間学習しても約7年かかる計算になりますが、日本の授業ではどれくらい学習しているのでしょうか。

小学校~高校の10年間で英語が学べるのは「約1,050時間」

2020年度の学習指導要領の改訂により、日本では小学3年生から英語を学ぶようになりました。

小学3・4年生の年間授業数は各35時間、小学5・6年生では各70時間です。

中学校では各学年で年間140時間程度、高校も同様に年間140時間程度と仮定すると小学校から高校までの合計授業時間は約1,050時間になります。(文部科学省『標準授業時数について』より)

高校生は各学校で異なりますが、仮に各学年で年間140時間程度とすると、合計授業時間数は約1,050時間になります。

これは日本人が英語を習得するのにかかる「最低でも2,500時間」の半分にもなりません。

つまり、学校の授業だけで英語を習得するのは難しく、授業以外での学習が欠かせないことがわかります。

飽きやすい子どもが英語学習を続けるための4つのコツ

学校の授業だけでは英語習得に必要な時間が足りないことがわかりました。

では、飽きやすい子どもが無理なく英語学習を続けるには、どうすればよいのでしょうか。

子どもが英語を継続して学ぶためのポイントは、次の4つです。

ポイント
  1. 発達段階に合わせたアプローチをする
  2. 興味があるものと結びつける
  3. 毎日の習慣に取り入れる
  4. 学んだことを使う機会をつくる

それぞれ詳しく解説していきます。

1. 発達段階に合わせたアプローチをする

子どもは、体・頭・心のすべてが日々めまぐるしく成長し、変化を繰り返しています。

そのため大人以上に発達段階を意識し、それに合った学習方法を取り入れることが重要です。

年齢別におすすめの学習方法をまとめました。

年齢目的おすすめ学習法
0歳~2歳親子で触れ合う英語の音やリズムを聞く
3歳~4歳耳を育てるダンスなどで体を動かす
映像と一緒に音を聞く
5歳~6歳英語でも抵抗なく楽しめるストーリーのある動画を観る
簡単なフレーズを話す
7歳以降(小学生)基本的な表現を使えるゲーム感覚で達成感を味わう
興味のあるテーマにつなげる

語学は、音だけでなく映像などの視覚情報と組み合わせることで、より記憶に残りやすくなります。

ただし、2歳未満の子どもにはスクリーンタイムをできるだけ控えることが発達面で推奨されています。((WHO『New WHO guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5 years of age』より)

映像を活用した英語学習については、以下の記事で詳しく紹介しています。

『幼児の英語学習|良質YouTubeチャンネル14選と効果的な使い方』公開後に内部リンク

2. 興味があるものと結びつける

子どもが飽きずに続けられるのは、「楽しい」と感じることです。

英語学習にも子どもが興味を持てるものや、好きなものを取り入れると学習の時間が増えます。

たとえば、次のようなものが効果的です。

  • 好きなアニメの英語版
  • 興味のあるゲームの英語版
  • 好きな歌手やキャラクターの英語の曲

日本でも人気の『おさるのジョージ(Curious George)』は、主人公がもともと英語を話さないため、動きや効果音だけでもストーリーが理解しやすい作品です。

また、『パウ・パトロール(PAW PATROL)』はアニメだけでなく、オンラインゲームもあるため、遊びながら英語に触れられる機会が増えます。

どの作品も幼児向けに作られていますが、英語ネイティブの子ども向けのレベルなので最初は聞き取れないことが多いかもしれません。

しかし、英語学習では「英語をすぐに理解すること」よりも、「英語に抵抗を持たず続けられる状態を目指す」ことが大切です。

まずは、楽しみながら英語に触れられる環境を作るつもりで取り入れてみてください。

3. 毎日の習慣に取り入れる

子どもの英語学習を無理なく続けるには、日常生活の中に自然に組み込むことが効果的です。

英語に触れる習慣を定着させるには、脳の仕組みをうまく利用することがポイントです。

脳には現状を維持しようとする傾向があり、新しいことを始めると抵抗を感じやすくなります。(Samuelson& Zeckhauser『Status quo bias in decision making』より)

この特性を活かし、少しずつ英語を生活の一部にしていくと、無理なく学習を継続できます。

たとえば、朝の準備中に英語の歌を流すのもよいでしょう。

身支度をしながら自然に英語の音に触れられるため、大きな負担にはなりません。

また、車での移動中に英語の映像作品を見せるのもおすすめです。

もともと移動中に動画を観る習慣がある場合、「英語版なら観てもいいよ」というルールを作ることで、抵抗なく英語に触れる機会を増やせます。

ただし、脳はストレスや不快感を感じると拒否反応を示します。(原田将治、烏谷彰著『行動変容を定着化させるための介入制御方式の検討』より)

無理に押しつけるのではなく、子どもが嫌にならない程度に取り入れることが大切です。

4. 学んだことを使う機会をつくる

言語は、使わなければ忘れてしまいます。

また、覚えたことは実際に使うことで記憶に残りやすくなります。

精神科医の樺沢紫苑氏によると、「アウトプットとインプットの最適な比率は7対3」だとされています。(樺沢紫苑公式ブログ『アウトプットとインプットのバランス』より)

子どもの英語学習でも、覚えたことを定着させるには、実際に話す(使う)機会をつくることが重要です。

たとえば、ゲーム感覚で簡単なフレーズを使って会話する習慣をつけると気軽に取り組めます。

また、オンライン英会話や英語のイベントに参加するとネイティブ話者との交流の機会にもなり、英語を実践的に学べます。

子どもが自分の覚えた英語が通じたとき、恥ずかしさと同時に達成感や自信を感じるでしょう。

その小さな成功体験が、英語学習を続ける原動力になります。

子どもが楽しく続けられる英語学習法4選【スタート難易度】

子どもが楽しく続けられる英語学習法を、始めやすい順にご紹介します。

ゲーム感覚で学べるアプリ・教材【★☆☆】

最も始めやすい方法は、ゲーム感覚で学べるアプリや教材を活用することです。

ゲームが好きな子どもは多いため、遊びながら学習できる点が魅力です。

特に、次のようなポイントがメリットとして挙げられます。

  • 手軽に始められる
  • 楽しみながら学習できる
  • 達成感が得られやすい

たとえば、英語と数字を組み合わせた『Numberblocks』は、キューブ型のブロックやゲームアプリで遊びながら英語に親しめる教材です。

このコンテンツはイギリスのBBCが制作しており、YouTubeでも視聴できます。

YouTubeやアニメなどの動画【★☆☆】

アプリや教材と同じく、始めやすい学習方法としてYouTubeやアニメなどの動画があります。

インターネット環境さえあれば、さまざまな英語コンテンツを簡単に視聴できます。

スマホやタブレットが普及しているため、検索するだけで手軽に始められるのも魅力です。

YouTubeやアニメなどの動画のメリットは3つです。

  • 無料で始められる
  • コンテンツの種類が多い
  • 興味に合わせて選べる

YouTubeを活用した英語学習については、以下の記事で詳しく紹介しています。

『幼児の英語学習|良質YouTubeチャンネル14選と効果的な使い方』公開後内部リンク

オンライン英会話スクール・教材【★★☆】

英語学習の次のステップとして、オンライン英会話スクールや教材を活用する方法があります。

この学習法には、次のようなメリットがあります。

  • 自宅でプロに教えてもらえる
  • ネイティブと会話できる
  • スケジュールが組みやすい

自宅での自主学習には限界がありますが、専門家の指導を受けられるスクールや教材を活用すれば、より成果を実感しやすくなります。

また、前述の「覚えるだけでなく、話す機会をつくることが重要」という点もクリアできるのが大きな魅力です。

ただしデメリットとして費用がかかる点が挙げられます。

英語学習の成果と比較し、コストに見合うかを考えて選ぶとよいでしょう。

英会話スクールに通学【★★★】

英語学習の中でも、最も本格的な方法が英会話スクールに通うことです。

オンライン英会話のように自宅で完結する学習とは異なり、対面での授業が行われるため「習い事」としての要素が強くなります。

しかし、その分 クラスメートとの交流が生まれやすいというメリットがあります。

実際に会話しながら学ぶことで、より自然な英語のやりとりを経験できます。

親ができることは「柔軟な計画と環境作り」

子どもの英語学習を支えるには、親の陰ながらのサポートが欠かせません。

特に、次の2つがポイントになります。

  1. 子どもの成長に合わせて計画を柔軟に修正する
  2. 英語に触れやすい環境を整える

英語学習を続けるには、子どもが英語を楽しめるかどうかが大切です。

しかし、英語を身につけてほしいという親の気持ちが強くなりすぎると、子どもにとって負担になってしまうこともあります。

もし英語が嫌いになってしまえば、本来の目的から遠ざかってしまいます。

子どもの気分が乗らないときは、無理をせず思い切って休むのもよいでしょう。

一人で集中できる工作遊びに英語を取り入れるなど、自然に英語に触れられる環境をつくるのもおすすめです。

まとめ

飽きやすい子どもに英語学習を続けさせるのは、簡単なことではありません。

本記事では、子どもが無理なく英語学習を続けられるコツをご紹介しました。

英語学習を継続するために大切なのは、子どもが楽しいと感じられるかどうかです。

無理に押しつけるのではなく、子どものペースに合わせながら、長い目で見守ってあげましょう。

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